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大阪店

仕立てのいいスーツか見分ける方法。

このスーツは仕立てがいいのか悪いのか気になりますよね。
 
店員さんに聞けばよほど正直な方ではないと「自店のスーツはいい仕立てですよ」と答えるはずです
 
仕立てのいいスーツか、悪いスーツかは我々業者なら伝票の工賃を見ればすぐに分かります。
 
大体の品質は工賃に比例します。(あとはその販売店の販売数、工場の関係性に応じ多少は値引きはありますが。)
 
工賃は工場と我々、販売店は需用の供給のバランスで大体の品質は一致します。
 
しかし販売価格はブランド、スーツ店によって様々です。なんと格安店の工賃と高級ブランドのスーツの工賃がほぼ同じということも。
 
お客様はいいスーツを見分けたいと思ってもなかなか難しいと思います。
 
スーツは年に10着も買うというお客様は稀だと思われます。すなわち少ない経験の中で感覚で、ましてや自分のサイズに仕立てられて内サンプルのスーツでは良し悪しを吟味するのは不可能です。
 
スーツの仕立てを見るポイントは様々です。
 
たとえば肩の部分に手を突っ込んでみてその収まりをみる。スーツをテーブルに寝かせ、胸の部分に生地のたるみがあるものは胸に高さがある。見返しの裏に生地のあまりがあるのはラペル返りがきれいだ。袖の左右が前に振れているものは後付けで袖をつけている。毛芯ははいいているのか。袖のいせは。etc
 
複雑で分かりにくいと思います。
 
ましてや、初めての店でこれだけのチェックをするのは店員さんの目も気になりますね。(笑)
 
一番簡単なのはボタンホールのつくりとステッチを見ることです。
 
※「一事が万事」的な方法ですので絶対とは言い切れないのでご了承ください。
 
ボタンホールが開かずに糸が細いものを使っているスーツは大概仕立てはいいです。
 
細い糸を使うというのは大変に時間がかかります。また開きがないというのはボタンホールを造ってから穴をあけるのでこれも時間がかかります。
 
安価な工賃では生産性の関係から時間はかけられません。
 
あえてこの目立たない場所に手を込ませるのはその仕立ての良さを判断していいでしょう。
 
ステッチは通常のスーツですとコバステッチといい、端に沿うようにして入れられます。端から2mm以内のものは技術を要し、概ね技術、仕立ての良さに定評のある工場でしかなされません。

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