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テーラーの接客スキル

私はスーツを百貨店やブランドショップより安価に提供したら売れると考えCorvoを立ち上げた。

「原価率を他店より引き上げ良い物を売れば、買っていただくお客様が多くなり、薄利多売で商売として成り立つ。」

今思えばとんでもなく安易な考えだったなと思う。

実際、創業の2か月での売り上げはスーツとシャツ1着ずつという惨憺たる結果だった。(苦笑)

起業前の「スーツを売って、儲けて車を買おう」という私のささやかな夢は儚く吹き飛んだ。

私に足りなかったのは「接客力」だったと思う。

接客をしていてスーツというのは着る人(普段からオーダーメイドにこだわった人は特に)の「経済性」はもちろん「人間性」を表すとつくづく思う。

私が同業の売れるテーラーを見ると、よく顧客の「人間性」を見ている。

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スーツは細部のディテールの違いはあれど、ある程度決まった形がある。

スーツは、人間の顔のように、そのパーツの配置、ゆとりで個性を出せる。

 

ゆとりのあるスーツを好む方は自由な性格。逆にタイトなスーツを好む方は規律を重んじる。

Vゾーンを狭いスーツをお好みの顧客は寡黙。 Vゾーンの深い人はおしゃべり。

着丈の短い人はフットワークが軽い。着丈の長い人は一つのことをつき詰める人。

などなど

 

私はVゾーンが深く、比較ゆとりのあるスーツを好むのでおしゃべりな自由人といったところか。(笑)

 

毎度、サイズやディテールに注文をつける人はまだ自分の見せたい「人物像」が定まっていない人。

正確にいえば顧客の「人間性」ではなく目指す「人物像」とも思う。それを把握できるテーラーは売れると感じる。

 

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